今年は暑いせいか、大きな台風が多いね。天気図を見ているとはるばる会いにきてくれるマゾたちの顔が浮かんできて、あの子の住んでいるところは大丈夫かしらといつも心配になる。でもマゾは基本的にタフだから、ちょっとやそっとのことではへこたれないと信じているわ。

プレイブログも書きたいなと思いつつ、セッションのことを思い出しているとついつい書くのが遅くなっちゃう。あの時のあんなこと面白かったなとか、あんな様子で可愛かったなとか、次はあんなことしてやろうとか。笑 

頭の中で色々思い起こしたり、妄想したりして、遊んでいるのが楽しすぎるのよね。でも、こういう一見無駄な時間って人生において大事なことかもとも思ったり。セッションを振り返っていると、あのときもっとこうすればよかったって悔しくなることもたくさんある。プロのドミナになってからは自分にとってのSMについて、そしてプロとしてのセッションについて考えることも多くなった。それはセッションで感じた悔しさとも関係があるし、イシュタルほか様々な場所で活躍されている「女王様」を身近に知ったということも大きいかもしれない。

正直なところ、一度のセッションでお互いのことを完全に分かり合うのは不可能だと思う。すごーく気合を入れて会いにきてくれたとしてもタイミングがずれてしまうこともあるし、相性が合うかどうかって回数を重ねて初めてわかるもの。もちろんライトに遊ぶのも構わないんだけど、その先にも更に楽しいことが色々とある。これは行為がハードかソフトかという話とは少し違っているの。

SMの世界でしか得られない解放感って確実に存在していて、私がSMに飽き足りないのもそれがあるからなんじゃないかなって気がしてる。これを読んでいるあなたも感じたことがあるかな?
そしてね、そこにプライベートのセッションとの差は無いと思う。関係性重視のマゾがクラブに抵抗を示すことがあるけれど、乱暴なことを承知で言えば、それはお前に問題があるんじゃないのと思う。まあ誰でもいいというわけではないのはお互いさまとして、この方と思ったならセッションの間だけでも自分のすべてを捨てて、もっと本気でぶつかってきなさい。関係性を求めるなら尚更で、自分の身体や心を守ることを優先している場合じゃないでしょう?

でも、そうは言っても人間って不器用なものなんだよね。心から求めていたとしてもすべてを捨てて、情けない自分の姿を露わにするのは難しい。最初から上手な人もいるけれど、その方法を知らなかったり、プライドや恐怖心に邪魔をされて素直になれなかったりもする。

セッションで重要なのは自分自身の本来の姿(あるいは自分自身の望む姿)になって解放されるかどうか。究極的なことを言ってしまうと、痛いことも気持ちいいことも恥ずかしいことも、すべてはそのための手段に過ぎない。よけいなものを剥ぎ取って、欲望を剥き出しにし、研ぎ澄ましていくための手段がSMの世界にはたくさんある。そしてプロのドミナたちはその手段を豊富に持っているの。私はまだまだ修行中の身だけれど、誰かの心を掘り下げて少しずつ自分のものにしていくことはやっぱり大好きなんだ。

同じ行為でも何度か繰り返すうちに、より深い悦びや快楽を見つけ出せるはず。あなたのことを知れば知るほど、私はあなたを解放させる鍵を見つけやすくなるし、その鍵を見つけ出すことが私の悦びでもある。だから時間はかかるかもしれないけれど、私を信じてついてきてほしいな。

あなたの気持ち悪くて、卑しくて、どうしようもない願望が聞きたい。
その秘密を自ら差し出させて、すべて奪い取ってしまいたい。
台風の夜は私も心が騒ぐのかしら…。
あなたの恥ずかしくて哀れで、あられもない姿を見られる日を楽しみにしているね。笑

三津香 Mitsuka

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