女王様や変態さんたちと話しているときに、ずっとSMがしてみたくて18歳になってすぐにSMクラブに入ったという女の子がいて、あーなんか青春だなーと思った。初期衝動というか、若い頃は抑えきれない好奇心に引っ張られて、右も左もわからないままで新しい世界に飛び込んでいったりするよね。自分もそうだったなと十代の頃のことを思い出したりした。

私は普通のお付き合いみたいなことってほとんど興味がなくて、性的なこともSMっぽいことにしか惹かれなかった。だから、自然とそういう人と係わるようになったんだけど、初めは自分のことをMだと思っていたんだよね。なんていうのかな、割と頭が固かったせいもあって(子どもって社会の規範を真に受けやすい。というか、そうしないと生きていけないものだよね)なんとなーく「女の人は男の人のあとをついていくもの」なんだと思い込んでいた。それにまだほとんど子どもだったから、大人に教育される、導かれるというのはごく自然なことでもあった。だからSM的なものに色々触れる中で、Femdomつまり女性上位の世界観って言われても理解できなかったんだ。私はまだ何も知らないし、初めのうちはとにかく教えてもらって勉強しなくちゃって感じで。

今となってはこの勘違いは、自分の支配欲がSの男の人に向いてたからなんだなってわかるけど、まあ当時はそんなことわかんないよね。でもどこか違和感があったみたいで、いわゆるご主人さまっぽいSさんには「???」みたいな顔されることが多かったな。笑

この頃のSMはなんというか、謎の戦い的な部分があって私はいろんな意味でそういうSの男の人たちを倒してしまいたかったんだよね。肉体的にも精神的にも…。そしてそのための手段は選ばなかった。幸い私は痛みにも強くて、精神的にもタフで「ご主人さま」だったはずの当時のパートナーさんたちは骨抜きにされ、私の言うことをなんでも素直に聞くようになったり、「私に支配されて嬉しいでしょ?」とか聞くと嬉しそうに「うん♪」とか言って頷くようになったり、結局私に首輪をつけられてビンタとかされて悦ぶようになっちゃった人もいたりしたのでした。めでたしめでたし♪

いま考えるとどんなMだよと思うけれど、私としてはそれでもやっぱり自分はSではないと思っていたんだよね。まあ、そういう隙だらけの人たちを征服していくのが楽しかったというのもあるから、ドミナントではあったんだと思う。でも男の人や年上の人は敬うものだと思っていたから、下からじわじわ支配していくという方法を取ってたのね(笑)
あと、弱いものいじめみたいなことはダメだと思っていたから、いかにもなよなよしていていじめて欲しそうな人を思い通りに動かしてしまうことには罪悪感もあった。相手の被虐欲に漬け込んでいるみたいな気がして…。『春琴抄』の感想文でも書いたけど、私は自分が暴君になってしまうのではないかっていう恐怖もものすごく大きかったんだよね。

マゾヒズム全開の人と係わると自分の欲望のタガが外れて、制御できなくなりそうな気がしてて怖かったの。でも自分のことをSだと思っている年上の男の人になら、自分の欲望をぶつけても大丈夫だろうと踏んでたんだ。当時の私、なかなかこじらせてるし、なんか逆にひどい。いまはもう大人になって自分のことをコントロールできるようになったから、考え方や感じ方ももっと素直になったんだけどね。つまり、女性上位の世界はお前たちにとっての幸せなんだから、早く私の前で跪けば楽になれるのにってスタンスに変わったの(^^)笑 

自分がSではないと感じていた理由はね、行為としてはひどいことだったとしても、相手を苦しめたくてしているわけではなかったからというのもある。ずっと「支配して欲しくてたまらない」って感じの雰囲気を出している人たちの、寂しさや孤独感、心の隙間を埋めただけだと思ってた。なんていうのかな、彼らのことが曲がりなりにも大切で大好きだったから。

いまでも鞭を何百発も打って長く残る痕をつけたり、過呼吸寸前まで追い詰めたりしても、やっぱりそれが必ずしもひどいことだとは思わないんだよね。そもそも全然望んでない人にはしようと思わないんだもん。それを望んでいる相手に対して「もっとこの子を苦しめよう」と感じること自体、結局は私からのプレゼントみたいなものだって思う。そして私の方でも誰かに対してそう思えること自体が本当に大きな贈り物なんだ。

とはいいつつも、自分でも書いててだんだんわからなくなってきたな…。気に入った相手を苦しめたいという欲望もあるにはあるんだよね。だから私がマゾの子たちにする、ひどくて、自分ではやさしさだと思っている行為の内にも、やっぱりサディズムは混じっているのかも。笑

SMの世界に定型はないよね。フェチの世界もそうかな。私も未だに色々なことを模索している途中なのだと思う。もしかするとまだほとんど何にも知らないに等しいのかもしれない。だけど、相手のことをしっかりと見つめていれば、自分たちだけの秘密の行為が見つかるんだろう。そのためにも自由で、そして柔軟なミストレスでありたいな。


三津香 Mistress Mitsuka
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大阪難波M専科【Ishtar-イシュタル-】
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